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こんにちは、最近自宅のWi-Fiの遅さに悩んでいるイツキ(@saigalog)です。
わが家ではこれまで主にTP-Linkの「Deco X20」という製品を愛用しており、お手頃価格でカンタンにメッシュWi-Fi環境を構築できるのでとても重宝していました。
ところが最近、明らかにWi-Fiの調子がイマイチという状況に。
原因はスマートホーム化を進めた影響で、接続するデバイスの数が跳ね上がったこと。
どうしたもんかと考えていたところ、うってつけの製品をレビューできる機会をいただきました。
それが同じくTP-Linkの「Deco X60」。
名前を見てピンときた人も多いハズ。
先に述べた「Deco X20」の後継機、ということでコスパと使い勝手に優れている点は変わらずに、さらにスペックアップした本製品。
見た目は「Deco X20」とほとんど変わりませんが、5GHz帯の速度が2倍、ストリーム数も1.5倍に増えWi-Fiをより快適に使えるようになりました。
本記事ではそんな「Deco X60」について、実際の速度検証も含めて詳しくレビューしていきます!
メインルーターから離れた部屋でのスマホの通信速度が約5倍という結果に!
メッシュとは「網の目」、つまり網目状にWi-Fi(無線LAN)を張り巡らせることを指します。
無線LANの弱点である「距離・障害物があると電波が弱くなる」「複数台の端末を接続するとパフォーマンスが落ちる」を解決するのがメッシュWi-Fiです。
※この記事はメーカー様より製品をご提供いただき、作成しております。
「Deco X60」の外箱は、白と青基調でシンプルなデザイン。
裏面にも製品のグラフィックと機能説明の記載があり、とてもわかりやすくなっています。
同梱物として以下のものが入っています。
- ルーター本体 × 2
- 電源アダプター × 2
- LANケーブル
- カンタン設定ガイド
付属のLANケーブルの長さは約120 cm。
電源アダプターの長さは約140 cm。
電源アダプターには仕様が記載されています。
Model:T120200-2B4
Input:100-240V~ 50/60Hz 0.8A
Output:12V 2.0A
PSEマークが記載されているので、安心して使うことができますね。
電気用品安全法は、電気製品が原因の火災や感電などから消費者を守るために施行された法律で、日本国内で100Vコンセントに接続して使用されるほとんど全ての民生用電気製品が対象となる安全規格です。
この法律により、メーカーや輸入業者は、消費者が区別できるよう適合製品にPSEマークをつけて販売することを義務付けられています。
TP-Linkの「Deco X60」はデュアルバンドに対応し、メッシュWi-Fiシステムを搭載したWi-Fi 6ルーターです。
本体のスペックは以下のとおり。
モバイルは左スライドで全表示製品名 | Deco X60 |
本体サイズ | 直径110 mm、高さ113 mm ※実測値 |
重さ | 581 g ※実測値 |
規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a (5 GHz) IEEE 802.11ax/n/b/g (2.4 GHz) |
Wi-Fi速度 | 5 GHz: 2402 Mbps (802.11ax)*W52のみ 2.4 GHz: 574 Mbps (802.11ax) |
Wi-Fi範囲 | 内蔵アンテナ × 4 ビームフォーミング |
Wi-Fi性能 | デュアルバンド MU-MIMO OFDMA 6ストリーム |
動作モード | ルーターモード ブリッジモード |
プロセッサー | 1 GHzクアッドコアCPU |
有線ポート | ギガビットポート×2(各Decoユニット) *WAN/LAN自動判別 |
Wi-Fi暗号化 | WPA WPA2 WPA3 |
ネットワークセキュリティ | SPIファイアウォール アクセスコントロール |
ゲストネットワーク | 5 GHzゲストネットワーク×1 2.4 GHzゲストネットワーク×1 |
プロトコル | IPv4 IPv6 |
サービスキット | HomeCare |
保護者による制限 | プロファイル作成 コンテンツフィルタリング URLフィルタリング 利用時間制限 スケジュール設定(就寝時間) ログの確認 使用量モニタリング 月間レポート |
WANタイプ | 動的 IP 静的IP PPPoE PPTP L2TP |
QoS | デバイスごとのQoS アプリケーションごとのQoS |
クラウドサービス | OTAファームウェアアップグレード TP-Link ID DDNS |
NAT転送 | ポート転送 ポートトリガー DMZ UPnP |
IPTV | IGMPプロキシ IGMPスヌーピング ブリッジ タグVLAN |
DHCP | アドレス予約 DHCPクライアントリスト サーバー |
外観
「Deco X60」の外観は白一色で、余計な装飾などはなくシンプルな円柱形が印象的なデザインです。
底面の手前側にはLEDランプがあります。
LEDの色が示す意味は外箱に記載されています。
- 黄色:起動中
- 青:設定中
- 緑:問題なし
- 赤:問題が発生
設定が完了し、問題なくインターネットに接続されていれば基本的には常時「緑」色に光っています。
底面はこんな感じで、円周を沿うように通気口があります。
中央にはSSIDと製品のカンタンな仕様が記載され、その上にはRESETボタンがあります。
背面にはWAN/LANポートが2つと電源ポートがあります。
下の360度回転画像は、左右にスワイプ(ドラッグ)することで製品を回転させて見られます。
サイズ・重量
「Deco X60」の直径は110 mmです。
高さは113 mm。
サイズは実測値です。
スマホ(iPhone 12 Pro)と比較するとこんな感じのサイズ感。
重さは581 gでした。
機能
「Deco X60」のメッシュWi-Fiは新規格のWi-Fi 6に対応し、広範囲に高速のWi-Fiを行き渡らせ、接続可能台数も大幅に増えています。
メッシュWi-FiにBSS Colorとビームフォーミングを合わせることで、広い範囲でシームレスなWi-Fiを使うことができます。
「ビームフォーミング」とは、特定の方向に向けて電波を集中的に発射する技術のこと。
「Deco X60」を増やすだけで、Wi-Fiの範囲をさらに広くすることもできます!
複数台の「Deco X60」は連携して、広大なWi-Fiネットワークを作り、その中で各端末(スマートフォンやタブレット)は一番早い「Deco X60」に接続します。
1つのSSIDで接続できるので、ユーザーがいちいち切り替える必要はありません。
接続可能台数は驚異の「150台」。
Wi-Fi 6のスループットは従来規格比の4倍なので、混雑時にも快適にネットワークを使えます。
1024-QAM、そして高シンボルレートによってダウンロード速度が最大3 Gbpsまで向上しています。
クラウドゲームや8K動画といった重いコンテンツを使っていても、他の端末の回線速度は落ちずに快適です。
6つのデータストリームを備えているので、同時に複数接続・通信しても快適に利用できます。
TP-Link HomeCareに内蔵された「保護者による制限」「アンチウイルス」「QoS」といった複数のセキュリティツールで、ネットワークを保護・管理します。
ルーターの設定や管理は、専用アプリ「TP-Link Deco」なら便利でカンタンに行うことができます。
その他、「Deco X60」にはWi-Fiを手軽に使うための機能が備わっています。
Alexaと連携できるので、スマートスピーカーから管理できるのが便利ですね♪
インテリアの邪魔にならないミニマルデザインが特徴です。
「Deco X60」を使う上で便利なアプリ「TP-Link Deco」が用意されています。
TP-Link Deco
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接続している「Deco X60」の一覧が表示されます。
「Deco X60」の名前やファームウェア、接続中のクライアント(端末)といった情報を確認できます。
ここで名前を変更することもできます。
接続しているクライアント(端末)を確認できます。
もし知らない端末が接続しているなんてことがあったら、怪しい!とすぐにわかりますね。
2.4GHz、5GHzのネットワーク名やパスワード、ゲストネットワークのオン/オフを変更できます。
「HomeCare」ではネットワークを管理する各種機能が使えます。
「ルーター設定」では、その他各種設定やツールを使うことできます。
- Wi-Fi
- インターネットスピードのテスト
- ブラックリスト
- Decoのアップデート
- 詳細
- WPS
- 月間レポート
- 管理者
ルーターを選ぶ上で一番気になるのが通信速度ですよね。
実際に「Deco X60」でどのくらいの速度が出るのか計測してみました。
上記図は借り物のイラストなのでわが家の間取りとは違うのですが、イメージとして使っています。
まず「ルーター(Deco X60)」は、1階ダイニングとリビングのちょうど中間あたりに設置。
そしてもう1つの「ルーター(Deco X60)」は、2階の仕事部屋に設置しています。
そして計測したポイントは2つ。
ルーターから近い「1階 ダイニング」と、私が主に仕事部屋として使っている「2階 仕事部屋」。
2階建て木造家屋、4LDKという間取りになっています。
ちなみに回線は「OCN 光 ファミリータイプ(戸建て)」になります。
一般の個人宅で行った1つの検証結果ですので、環境やその他条件によって結果が大きく変わる可能性があることを予めご了承ください。
今回計測するにあたり、同じくTP-Linkの前世代モデル「Deco X20」を比較対象としています。
Deco X20レビューはこちら 【Deco X20 レビュー】Wi-Fi 6対応でメッシュWi-Fiシステムを搭載した次世代無線ルーター
結果…
- Deco X20(1台のみ):330 Mbps
- Deco X20(2台設置):310 Mbps
- Deco X60(1台のみ):280 Mbps
- Deco X60(2台設置):320 Mbps
結果…
- Deco X20(1台のみ):180 Mbps
- Deco X20(2台設置):183 Mbps
- Deco X60(1台のみ):242 Mbps
- Deco X60(2台設置):130 Mbps
結果…
- Deco X20(1台のみ):160 Mbps
- Deco X20(2台設置):260 Mbps
- Deco X60(1台のみ):420 Mbps
- Deco X60(2台設置):280 Mbps
結果…
- Deco X20(1台のみ):49 Mbps
- Deco X20(2台設置):50 Mbps
- Deco X60(1台のみ):211 Mbps
- Deco X60(2台設置):250 Mbps
というわけで各条件での測定結果が出そろいました。
以下、PCとスマホそれぞれの速度を速い順に並べていますが、個人的にはかなり興味深い結果となっています。
PCで速度が速かった順
- 2階 仕事部屋 Deco X60(1台のみ):420 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X20(1台のみ):330 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X60(2台設置):320 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X20(2台設置):310 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X60(1台のみ):280 Mbps
- 2階 仕事部屋 Deco X60(2台設置):280 Mbps
- 2階 仕事部屋 Deco X20(2台設置):260 Mbps
- 2階 仕事部屋 Deco X20(1台のみ):160 Mbps
スマホ(iPhone 12 Pro)で速度が速かった順
- 2階 仕事部屋 Deco X60(2台設置):250 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X60(1台のみ):242 Mbps
- 2階 仕事部屋 Deco X60(1台のみ):211 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X20(2台設置):183 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X20(1台のみ):180 Mbps
- 1階 ダイニング Deco X60(2台設置):130 Mbps
- 2階 仕事部屋 Deco X20(2台設置):50 Mbps
- 2階 仕事部屋 Deco X20(1台のみ):49 Mbps
まずPCですが、多少バラつきはあるもののどの部屋でもだいたい300 Mbps前後で安定した速度を出すことができました。
自宅の回線でどこでもこの速度でWi-Fiが使えるのであれば、基本的に困ることはまずないでしょう。
次にスマホですが、「Deco X20」と比べて明らかな差がでました。
特にメインルーターから遠い2階仕事部屋での速度は約5倍!
体感としても明らかに速く、そして繋がりやすくなったと感じています。
どこでも安定してPC・スマホに限らず200~300 MbpsのWi-Fiが使えているので、文句のつけようがありません!
「Deco X60」の前世代モデルにあたる「Deco X20」という製品があります。
速度検証でも比較対象にしています。
外観や大きさ、見た目などはほぼ同じですが性能に違いがあるので、その中でも特徴的な箇所を表にまとめました。
モバイルは左スライドで全表示Deco X60 | Deco X20 | |
価格(2パック) | 33,270円 | 21,675円 |
Wi-Fi速度 | 5 GHz: 2402 Mbps | 5 GHz: 1201 Mbps |
Wi-Fi性能 | 6ストリーム | 4ストリーム |
電源 | 12 V ⎓ 2 A | 12 V ⎓ 1.2 A |
「価格」は時期によって多少の変動があるのでご注意ください。
大きく違うのが5 GHz帯のWi-Fi速度、そしてストリーム数になります。
2パックでの価格差が8,000円ほどありますが、速度を求める方やWi-Fi接続するデバイスの数が多い方にはより高スペックな「Deco X60」をおすすめします。
Deco X20レビューはこちら 【Deco X20 レビュー】Wi-Fi 6対応でメッシュWi-Fiシステムを搭載した次世代無線ルーター本記事では「【Deco X60 レビュー】正当進化!便利さはそのままにスペックアップしてより快適なメッシュWi-Fi環境構築ができるWi-Fi 6ルーター」について書きました。
価格は2パックで3万円台と、他社製品と比較すると圧倒的にリーズナブルな本製品。
実際の速度検証でも満足のいく数値が出ましたし、個人的な体感としてもこれまで使ってきた「Deco X20」と比べて圧倒的に快適になったと感じています。
Wi-Fi接続したいデバイス数が多い方、さらに快適なメッシュWi-Fi環境を整えたい方はぜひ「Deco X60」をチェックしてみてはいかがでしょうか。